羽子板考察(備忘録)
将来的に羽子板に関わりたいので、年末から色々下調べ中。
羽子板のハの字も知らない、ペーペーの素人ですが、職人さんや人形屋さんからのお話を聞いた中で見えてきた「伝統工芸を継いでいくこと」の難しさを、忘備録も兼ねて記していきます。
★職人さん、人形屋さんに共通した羽子板業界(?)の問題点
・羽子板は売れない・流行らない
・後継者が少ない
ここまでは、素人でもおおよそ予想できること。
★卸業者からみた職人さんの問題点
・職人はお客さんと直接触れ合う機会が少ない。
歳の市くらいでしか対峙しないから、客がどんな羽子板を求めているのか、そこまでは深く理解できない。
▶客のニーズに(十全に応えることなく)伝統技工に拘る。
▶客のニーズに応えられないから売上は落ちる。
・客のニーズをいち早く掴んで、新しいことをする職人は売れていくが、それが出来ない(伝統に固執する)職人は、「あいつらは伝統を壊す」と批難する。
▶でも、伝統を存続させているのは、実は客の要望に応えて新しい羽子板を作りだしてる職人。
▶結局伝統に固執しすぎる職人は売れずに廃業するか、成功してる羽子板屋で働くか、という羽目になる。いくら「売れてる」羽子板屋を「伝統を壊してる!」と批難したところで、ただの負け犬の遠吠えになってしまう。
★羽子板が売れない理由
①通年で飾れる(飾ってもいい)のに、正月のものだと思われてる
▶つまり羽子板そのもののプロモーションが下手??
②羽子板自体全国区でない(静岡~名古屋に羽子板の風習がない?)
③常設で売ってるところが少ないから認知されない(ほぼ歳の市のみ)
④職人が新風を恐れすぎ
⑤売上を維持してる雛人形との関連で言えば、雛人形は住宅環境の変化に合わせて縮小化してるが、雛人形とセットで買ってもらえる可能性の高い羽子板は、サイズが小さいほどコストがかかるため縮小化できず、雛人形と抱き合わせにしてもらえない。
▶羽子板の風習ないところは、年末から雛人形が売り出されるため、羽子板がスキップされがち
卸業者さんからも話を聞くことで、職人さんから聞いてるだけじゃ見えてこない現実が知れた。
卸の人だからこその客観的で冷静な視点。
伝統を継ぐのは難しいけど、売れなきゃ伝統は継げないっていう当たり前のことが、今回しれました。
とりあえず今日はここまで。
上記の内容は間違いも多々あると思いますが、素人の備忘録なので悪しからず。